「グランツーリスモ」を製作したポリフォニーデジタルは、EV時代のクルマメーカーになる可能性があるのです。
各クルマメーカーはハンドルとステアリングを物理的に切り離して操舵する「ステアリング・バイ・ワイヤ」を研究しています。ただ、これには個人的にはいくつかの問題があると思っています(もちろんクルマメーカーはわかっていると思います)。それは信頼性の面、そしてステアリングフィードバックの件です。
ステアリングフィードバックとはハンドルを通じて、その路面が滑りやすいのか、滑らかなのか、砂利があるのかなどを伝えることです。最近のクルマではそれを極力無くす方向にありますが、それはそれで危険でしょう。というのも滑りやすいということが運転者に伝わらなければ、それと知らずにむちゃな運転をする可能性が高いからです。
地面が凍っているとわからずに革靴で普通にあるけば転んで痛い目にあうでしょ? ;-)
ステアリング・バイ・ワイヤでは、物理的なシャフトやリンクでタイヤとハンドルがつながっていませんからそういう可能性が多々にあるのです。
そこでグランツーリスモです。このゲームではステアリングコントローラーを使うと、
人工的なステアリングの感触をモーターで作っているのです。まだまだ実物のクルマそっくりとは行きませんが、96kbpsのMP3くらいの感触はすでにある。少なくとも、フロントタイヤが滑ってラインが外にはらんでいるなぁ…くらいはわかる。
ということはポリフォニーデジタルはすでに”物理的な接続が無くとも”ステアリングインフォメーションを出すためのアルゴリズムとプログラムをすでに持っているということです。
これをさらに精度を高めてステアリング・バイ・ワイヤの実車のハンドル側のモーターの制御系に使ったらどうでしょうか。
彼らは10年以上、初代プレイステーションの時代からの蓄積があるのです。クルマメーカーが今から開発するよりも、彼らのアルゴリズムを買う、という可能性もなくはないでしょう。
実は、彼らのアルゴリズムはステアリング・バイ・ワイヤでなくてもすでに利用できるかもしれません。
今、道を走っているクルマの多くは電動パワーステアリングを使っています。
これはハンドルの戻る力やハンドルの重さをすでにモーターで人工的に”演出”しています。
明日、どこかのクルマメーカーが電動パワーステアリングのフィーリングをよくするために
ポリフォニーデジタルのドアをたたく…かもしれません。いや、すでにどこかが取り入れているのかも ;-)
ステアリング・バイ・ワイヤの話はあくまで一例でしかありません。クルマがEVになるにつれ、きっとこういう異業種参入が増える事でしょう。
ただし、それは「ハードウエアがコモディティ化するからAppleがクルマを作るかも」というのとはまったく別のリアルなレイヤーで起こると思います。
>>「グランツーリスモ」を製作したポリフォニーデジタルは、EV時代のクルマメーカーになる可能性があるのです。
返信削除なりません。
何故なら一般人の間ではGT=リアルと認識されていますが、
レースシム界でそれを言ったら即・失笑のレベルのクソ挙動だからです。
例の話題のロール&ピッチ問題にしろ車高問題にしろスカスカFFBと称されるフォースフィールドバック含めてはっきり言ってシムと呼べるレベルに立ってません。
良質な挙動、FFBを求めるならiRacingやLFS、RealFeelとLeos入れたrFactorをおすすめします。